致道館中入試対策③(令和5年東桜学館中入試問題解説)
大問2
1(1)福沢諭吉の書いたものといいえば、「学問のすすめ」。
他の選択肢、夏目漱石「吾輩は猫である」、
杉田玄白・前野良沢「解体新書」、
本居宣長「古事記伝」など、
文学史の基本も押さえておきたいですね。
(2)松尾芭蕉の生きた時代(江戸時代の元禄文化)の文化の説明を選ぶ問題。
ア「書院造」から室町時代の東山文化、
イ「人形浄瑠璃」から江戸時代、
ウ「枕草子」から平安時代の国風文化、
エ東大寺の大仏から奈良時代の天平文化。
文学史といっしょに文化史も簡単なところを覚えましょう。
2(1)データの読み取り。
本の貸し出し「冊数」と「割合」は違うことがわかっていないと、まちがえます。
例えば、150冊の10%は15冊になりますが、
10%と15冊のちがいがわかってないと、選択肢のイにひっかかります。
(2)これも同じく、
割合が多いからといって、実際の冊数が多いかというとそうではない場合があります。
「もとにする数(貸し出し総数)×割合=実数(貸し出した冊数)」
ですから、もとにする数が小さくなれば、割合が大きくても、実数が少ないということはありえます。
2017年は総数が23万冊で
23万冊×0.32=7万3600冊、
2020年は総数が33万冊で、
33万冊×0.27=8万9100冊
もとにする数が多いので、割合が減っても、文学の本の冊数は増えています。
割合の問題は繰り返し問われるので、
適性検査の中では最重要ポイントです。
割合ともとにする数、実数の区別ができるようにしましょう。