2022山形県立高校入試問題(国語第3問)

山形県立高校入試の国語第3問は例年古典が出題されます。

今年は、『創古録』より古文が出題されました。

中国の禅僧が門前の川で大根を洗っていたら、

誤って大根の葉を一枚川に流してしまった。

僧がそれを追いかけて拾い上げたのを村の長が見て、

「名僧たるものが、なぜそんなケチな振る舞いをするのか?」

と尋ねると、

「大根の茎もわずかな一葉も

天から等しく人間にくだされ生育した贈り物だから、

葉一枚何の役にも立たないと考えて気にとめないのは、

天からの恩を忘れて人の道にそむくものである。」と。

日常の損得・優劣の感覚から離れたものの見方を示した内容でした。

人間は誰しもが偏見に満ち満ちた存在であること。

一つの価値観で見るだけでなく別の見方をすることが、

時に生きる上で大切だということを示しているような内容だったと思います。

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